作業に使用する道具・材料

※（左より）ランマー、つるはし、スコップ、電動ドリル、ドライモルタル、マーキング用スプレー、じょうろ、 水、杭、発電機、ブンサンベルト

標準的な作業にかかる人員・時間

2名で約45 分（4mのブンサンベルト施工時）

1.設置箇所の選定

	はじめに、施工する箇所を決め、スプレーなどを使いマーキングを行います。 ※設置する箇所としてはカーブを避け、直線部分で10％以上の傾斜があり、山側から谷側に6度程度の排水勾配角度をつけられる箇所が望ましいです。

2.設置箇所の整地

	1. 次に、マーキングした線に沿って、つるはしなどで掘削を行います。
	2. 掘削したあと設置面が直平面になるよう、鍬などで修正しながらランマーで入念に転圧し、硬い設置面を確保します。

3.ブンサンベルトの設置・固定

	1. 整地を行ったあと、ブンサンベルトの穴が開いている方を下手に向けて敷き、ベルトを任意の長さにカットします。
	2. ドリルで一つ飛ばしにベルトの穴に合わせて掘削し、杭で固定します。 ※路側に近い箇所については長い杭（赤色）を使って固定します。
	3. ベルト下手側の固定完了後、固定していない穴の部分のベルトを上手側に引き出し、先ほどと同様に杭で固定します。 この時、直立したゴムが少しだけ上手側へ傾いているのが望ましい状態です。

4.間伐材などによる水切板の設置

	ベルトの固定完了後、安定性向上とスムースな水の流れを確保するため、間伐材などを利用した水切板をベルトの上手・下手ともに設置します。
	設置前に、板におよそ50cm間隔で穴を開けておき、先ほどのベルトの固定作業と同様に杭で固定します。 ※路側に近い箇所については長い杭（赤色）を使って固定します。

5.ドライモルタルによる固化安定作業

	次に、ベルトの上手と下手ともにドライモルタルをかけた後、ジョウロでたっぷりと水をかけ、スコップやランマーを使って混和します。

6.仕上げ作業

	仕上げとして、周囲の土砂をベルトの上（特に下手側）に敷きます（モルタル混和後すぐに作業可）。
	※可能であれば、平らな石などを谷側の法面に敷くことにより法面が保護されます。

仕上げ作業後の状態

	※降雨時の状態

設置後の点検について

ブンサンベルトの設置後、時間の経過によりベルト周りに土砂の堆積や洗掘が見られる場合があります。そのまま放置しますと排水能力が低下しますので、土砂を取り除くなどのメンテナンスを行い、ベルトが直立するようにしてください。
※特に台風や大雨の前後に点検を行うと効果的です。
ブンサンベルトを多く設置することで出水時の大量の雨水を分散し、路肩の崩落などを防ぐことができますので、こまめに点検を行うようにしてください。